最近、話題ふたたび一部で話題になっているのがショックドクトリンという言葉です。
ショック・ドクトリンは、カナダのジャーナリスト、ナオミ・クラインが2007年に著した書籍。マイケル・ウィンターボトムによって2009年にドキュメンタリー化された。(中略)
彼女は、ケインズ主義に反対して「真の変革は、危機状況によってのみ可能となる」と述べるなど徹底した市場原理主義を主張したシカゴ学派 (経済学) のミルトン・フリードマンを批判、こうした主張を「ショック・ドクトリン」と呼び、現代の最も危険な思想とみなしている。そして、近年の悪名高い人権侵害は、反民主主義的な体制による残虐行為と見るばかりでなく、民衆を震え上がらせて抵抗力を奪うために綿密に計画され、急進的な市場主義改革を強行するために利用されてきた側面に注目すべきと説く。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%89%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%B3)
アメリカは、同時多発テロ以降国内の言論統制を一気に推し進めると同時に、イラク戦争では、防衛産業の急速な民営化により、戦場は混乱し、イラクの復興、復旧作業は大幅に遅れ莫大なコストをかけながら、一向に混乱が収まらないままに様々な混乱状況が今日まで続いております。
そんな中で、現在の一部の保守と左翼の論客が危惧しているのが、安倍政権が今回の邦人拉致処刑事件をテコにして、一気に憲法改正や特定秘密保護法などの本来極めて慎重に議論を進めるべき様々な法案を一気に進めてしまおうとするのではないかということです。
しかし、冷静に考えれば、憲法9条は国家対国家の戦いを想定しており、はっきり言って、今回のテロリストとの戦いとはなんの関係もありません。しかし、おそらく保守派の論客は「これ幸い」と一気に改憲議論を加速させようとするでしょう。
一方、現在の憲法改正議論や安全保障法制の急進的な改革に反対する論者の一部は、現在のようにアメリカの言いなりになってフリーハンドの外交が不可能な状況において、憲法や自衛隊法を急速に改正するのは危険であると主張しています。ところが、笑ってしまうのは、当の憲法改正を唱える保守派の論客の一部は、現在の安倍政権の様々な失態を「アメリカの圧力があるから仕方ないのだ!!」というトンチンカンな擁護論を繰り返している点です。
「現在のような混乱状況の中、アメリカの圧力に逆らえないような状況で、憲法改正や集団的自衛権の解釈変更を行うのは極めて危険なのではないか?」というのは、別になんの専門知識がなくても考える素朴な疑問だと思うのですが、彼らはその点に関してはどのように考えているのでしょうか?
元官僚の古賀重明氏は『古賀茂明氏が語る「I am not Abe」発言の真意』というインタビューの中で次のように述べています。
安倍首相は「有志国連合」の有力メンバーになりたかった
日本は米国とイコールではありませんよ。日本は世界に敵が少ないんです。一方、米国はシンパもいるが敵も多い。おそらく、米国ほど敵が多い国はないと思いますよ。途上国では中国よりも嫌われている。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156835/2
要は、世界で一番嫌われてる国に味方して、世界中の反米国家を敵に回すような義理など日本には全くないということです。現在、政権批判を行う人間はことごとく「テロリストの見方」だの「安倍首相の足を引っ張るな」だのとレッテル貼りをされた上で散々に罵られているワケですが、それじゃあ、そういう連中に言いたいのは、「じゃあ、あなた達は安倍の思惑通りに有志連合に参加して世界中で戦争したいんですか?」と。
はっきり言って、私は今回憲法9条そのものが、良いとか悪いとかの議論をするつもりは一切ありません。重要なのは「日本が自由で自立的な外交判断が可能か否か?」というただ一点です。つまり、日本が自律的な外交が可能であるなら、9条の有無と関係なしに、必要であれば戦うでしょうし、また逆に、イラク戦争に代表されるように、たとえ憲法9条があったところで、日本に自律的な外交判断を行う能力がなければ否応なく関係のない戦争に巻き込まれていくだろうということです、それも、誰が決定するでもなく、国内の民主的な意思決定プロセスを経ることもなく、ただズルズルと否応なしに臨まざる戦争に参加する運命となると予言しておきます。
つまり、9条とは、確かに、一方では憲法9条改正派が述べるように、日本が自主的な外交を出来なくする原因であるのは事実なのですが、もう一方では、やはりそれはあくまで自律的な外交や意思決定を出来ないしょーもないお子様国家であることの結果なのです。アメリカからしてみれば、「お前みたいな自立できないお子ちゃまはいつまでもお子様ライスでも食ってろ」てなところでしょう。
結局、アメリカの国力が相対的に低下していく中で、本来なら日本に自主防衛の体制を整えてもらわなければならないような状況で、それでも決してアメリカが日本に自主防衛を許さないのはアメリカが未だに日本を舐めきっているからに他なりません。もちろん、「日本は未だにお子ちゃま国家だ」という認識はあくまで欧米的な価値観によるものであって、それを100%肯定する気もないのですが、少なくとも、良い歳して戦略家ぶりながら、「一歩一歩」とか「したたかにやるしかない」とか言ってるような人間が、「アメリカの圧力があるから、安倍さんは思うようには政策を進められないのであります」とか大真面目に言ってるような間は、いつまでもアメリカから舐め続けられ、一生戦後レジームの呪縛から逃れられることはないでしょう。もちろん、戦後レジームそのものも一種の温室であり、サファリパークのようなものであったのですが、今はその温室の壁が壊れ寒気が入り込み、サファリパークでじゃれあって、どこからともなく餌を与えられながら呑気に暮らしていた生活の中に、突然本物の飢えた野生動物が入ってきたような状況です。
このような状況では、一人一人が強くなり、もう一度、今度は自分たちの手で防壁を作り直すか、あるいは外敵と戦うしかないのですが、今は、そんな気力も意思も能力も完全に喪失してしまっているのが現状ではないでしょうか?残る道は、最後までお子様ライスを注文しながら、凍えて、あるいは、外敵にぶち殺されて死んでいくだけでしょう。
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やっぱカツトシさんだわー
座布団十枚<
だと感じずにはいられません。
政治音痴の私の馬鹿思考だと削除されるべきとは思いますけど、
私の節穴の眼には小泉劇場時代の北朝鮮拉致事件一部進展が、深層に潜むグロリスムとの駆け引きによる影(実体は見えない)が映って仕方ありません。
この事件も何かの総態があるみたいで実態は舞台裏で見えない‥‥もう舞台装置は残っていない。
マッド・ファンタスティック・クレイジーな私、失礼しました(私は左翼なんでしょう)。
そう言えば、阪神大震災を契機に建築法が変えられた(しかも逆の緩和方向に)のも米国の意向があった。ことを関岡さんが書かれていた気がします。
そう言えば郵政選挙対策も、民間会社の分析によるB層を的にした劇場選挙だった、と何方かの本に書かれていた気がします。
もうまさにフィクションだらけの世界です。
考えてみると、関岡さんはどうされているのでしょうか?
大丈夫なんでしょうか?と、ふと考えてしまい恐ろしくなりました。