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2014年11月15日

『ケインズかハイエクか―資本主義を動かした世紀の対決』(著 ニコラス ワプショット )を読んで・・・〜金融緩和第二弾って日本経済を良くするの?〜

 ずっと以前から、読みたいと思っていた本です、
『ケインズかハイエクか―資本主義を動かした世紀の対決』
第一次世界大戦の終結前後から現在まで続くケインズとハイエクという二大巨塔とその論争の物語です。

 この本は、第一次世界大戦の講和会議であるパリ講和会議からスタートします。36歳という若さで大蔵省首席代表となり、パリ講和会議に出席したケインズは、ドイツ経済の破綻とその破綻がヨーロッパ全体に波及することを恐れ、適正かつドイツが支払い可能な賠償金の金額を試算していましたが、一方で戦勝国側の代表の多くは、ドイツを再起不能にして二度と自分たちに歯向かわないようにする目的で莫大な賠償金を貸すことを決定します。

 このような戦勝国側の代表たちの姿勢に失望したケインズはロイド=ジョージ首相に辞表を叩きつけて本国イギリスに帰国し、その後に、この講和会議と、講和会議参加者の悪意に満ちた姿勢を酷評した著作『平和の経済的帰結』を出版して、「過剰な賠償金によるドイツ経済の破綻によってヨーロッパ経済全体が破綻し、さらにヨーロッパ経済のアメリカ経済に対する、相対的な地位の低下をもたらすだろう」と警告し、さらには「このままではヨーロッパの復興に重大な障害が残るだろう」と主張しました。この本は、10ヶ国語に翻訳され、ジョン=メイナード=ケインズの名を世界中に知らしめることになります。

 一方、この物語のもうひとりの主人公であるハイエクは当時は全くの無名の存在でしたが、オーストリアで生活し、ドイツと同様に敗戦と過酷な戦後賠償等による経済的混乱を直接経験していたため、このような惨状に対して怒りを顕にしたケインズに大変な敬意を抱きます。意外ですが、永遠のライバルとなるこの両者ですが、最初ハイエクはケインズのことを大変尊敬していたのですね。しかし、その後ハイエクは、古典派経済学者のフリードリヒ・フォン・ミーゼスのもとで学ぶ中で、ケインズの修正資本主義的な考えに敵意を抱くことになり、その後徹底的にケインズを攻撃していくようになります。

 まあ、色々と興味深い内容ことが書かれている本なのですが、現代の日本経済にも深く関係する、非常に重要な問題についてのケインズの認識ついて書かれているので、その一文を紹介したいと思います

 需要を拡大し、米国の繁栄を取り戻す確実な方法として、彼は同大統領に大規模な公共支出を勧告した。そして、需要拡大のための支出よりも貨幣供給量の増大を促す人々を、次のように一蹴した。「今までより長いベルトを買うことで太ろうとしているようなものだ。現在の米国では、国民の腹まわりに対してベルトはすでに充分長い」。(p185)

 これは、現在の日本で考えれば、いわゆる異次元緩和や黒田バズーカの是非にもつながる問題だと思います。アベノミクス第一の矢である第一弾の黒田バズーカは初めは一定の成果を上げ、円高に苦しむ輸出企業をサポートしました。しかし、消費増税の影響に加え、内需企業は円安による輸入原料のコスト増加等により収益が悪化し、特に海外から原料を仕入れて国内で販売するマクドナルドのような企業は一気に業績を悪化させています。

 当初は、消費マインドを上向かせ、デフレ脱却に向けて大きな力となったと評された異次元緩和でしたが、現在ではせいぜい「功罪半ばする」というような評価なのではないでしょうか?特に、いまだ金融緩和第一弾の総括も住んでいない上に、輸入原料のコスト増が中小企業の業績を悪化させたのではないか?という疑念も強まっていた時期の金融緩和第二弾の実行でしたから多くの人が「本当にこれ以上金融緩和して意味があるのか?日本の経済は良くなるのか?」と疑問に思ったはずです。

 先の、ケインズの言葉と合わせて考えると、結局、今の日本の現在の状況における追加緩和は、すでに大きすぎるベルトのサイズをさらに大きなものに変更するだけのことなのではないでしょうか?需要がないから企業は投資をしない、企業が投資をしないから、銀行の資金が借りられないし、経済も活性化しないというのが現在の状況だとすると、金融緩和は誰も借りない資金が山積みになっている金庫にさらにお金を突っ込んでいるだけなのではないでしょうか?要は、現在の日本経済のボトルネックは、銀行の資金の不足ではなく、銀行の資金を借り入れて投資する企業がないこと、つまり需要不足なのです。

 藤井聡さんや、三橋貴明さんは、アベノミクス第二の矢である財政出動を「自動車のアクセルを踏み込むようなもの」であると表現していますが、結局、現在の公共事業の削減などと、金融緩和のセットは、満杯になっているガソリンのタンクに延々とガソリンを注ぎ続けるようなものなのではないかと思います。アクセルを踏まなければ前に進まないのは当然ですが、一方で、消費されないガソリンはどんどんこぼれ落ちていきます。金融緩和によるデフレ脱却を唱える、いわゆるリフレ派の評論家は金融緩和によって起こった株高を評価しているそうですが、はっきり言って、この金融緩和に伴う株高は単に、実体経済というガソリンタンクからこぼれ落ちた燃料が金融経済という実体的な経済活動を伴わない分野にボトボトと落ちてきている現象だと解釈出来ます。

 つまり、リフレ派の解釈とは裏腹に、実際には金融緩和が素晴らしい効果を上げているから株価が上昇したのではなく、むしろ逆で実体経済にほとんど投資されていないからこそ、金融経済の方が膨れ上がる。実体的な経済活動を伴わない資産価格の上昇とはつまりバブルです。このようにバブルを定義付けるなら、バブルか否かとは、別に、今の株価がある基準から見てどの程度高いかということとは必ずしも関係ありません。むしろその資産価格そのものよりも実体経済との関係性こそが問題と言えるでしょう。

 えー、今回、後半は黒田バズーカ第二弾の話が中心になってしまったのですが、今回紹介した『ケインズかハイエクか―資本主義を動かした世紀の対決』はなかなか面白い本でしたので、またいつかじっくり解説してみたいと思います。



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posted by 古谷経衡と倉山満による不当な言論弾圧を許さない市民の会 at 13:04 | 神奈川 ☀ | Comment(1) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今回の記事に関係ないコメントですいません
あるブログのコメント欄に面白いものがありましたのでご紹介

以下引用

先日、ネット界の巨人・米Googleの創業者で、現CEOのラリー・ペイジ氏が経済紙Financial Timesのインタビューに応じて、「人工知能の急激な発達によって現在、日常的に行われている仕事の大部分はロボットが行うようになり、近い将来には10人中9人は今とは違う仕事をしている」と発言したと伝えられました。

Googleは昨年ぐらいからロボット関連企業の買収を活発に行っており、その中には東京大学の研究室からスピンアウトしたベンチャー企業が含まれていたため、一部で物議をかもしていました。そのベンチャー企業のロボット開発には国費が投じられていましたが、事業化のための追加資金が必要となって産業革新機構などの日系ファンドに依頼したところ、出資が得られ得ず、結果としてGoogleの傘下に収まったからです。

ソフトバンクモバイルも今年、感情認識ロボットを一般販売すると発売しています。そういえば、4〜5年前ですが、孫正義氏は「×年後、コンピュータの知能は人間を上回る」と断言していました(×年のところは何年と言ったのか忘れましたが、これは直接本人が喋っているのを聞きました)。

「機械化・自動化が人間の職を奪う」というのは昔から言われてきたことですが、自動車の自動運転などを見ると工場の生産装置の自動化とは異次元の技術が登場しつつあることは間違いありません。現状は、技術的な実現可能性が見えてきて、これから本格的な投資が行われるかどうかということころでしょうか。

これまで企業は「安価な労働力」を求めて世界中に点々としてきました。しかし、「最も安い労働力はロボット」ということになれば、事態は変わります。投資判断をする際のファクターから人件費が消え、地代・エネルギーコスト・輸送費などで判定すると国内に投資が戻ってくるかもしれません。しかし、ロボット工場では人間の雇用は増えません。これを労働問題として捉えると「合理化反対」「ロボットはいらない」というラッダイト運動になるでしょう。

苦役としての労働が減少するのは本来、良いことのはずです。問題は「ロボット導入の成果」をロボット(生産手段)の持ち主である企業(資本家)が独占することにあります。投資する側にも言い分はあるでしょう。ロボットを導入すれば誰でも同じ事業ができるのなら投資競争、すなわち一種のギャンブルになります。ギャンブルに負けないためには手持ち資金が分厚くなければなりません。そのためには利益を取る必要があると。

しかし、資本集中によってその企業が勝利したとしても社会には失業者ばかりで国全体としては貧しくなるばかりでは意味がありません(競争に打ち勝つために海外投資ばかりをしている企業はこの状態です)。ロボット時代が来たなら(仮定です)、資本主義的な富の配分方法を変える必要に迫られるのではないか、そんなことを思います。

一般に産油国というと豊かなイメージがありますが、スーダン/南スーダンのように貧困と騒乱が絶えないところもあります。富の配分が偏っているのです。逆に中東のいくつかの産油国は独裁制(王政、首長政)ですが、国民(出稼ぎ労働者除く)は豊かです。この配分論理は「働いて儲けた」とか、「労働の対価として相応」とは別のものです。

先に紹介したインタビューでペイジ氏は「(次世代の)技術は仕事の効率を10%向上させるのではなく、10倍良くするものです。あなたの生活は今よりも劇的に良くなり、生活にかかるコストも信じられないほど安くなる」とし、それが持ち家などの資産価値や物価を下落させ、巨大なデフレ・スパイラルを生み出すとしています。そして「それが来ないでくれと人々が願ったところで、来るものは来る。デフレは、技術が社会の非効率性を排除する中では論理的に必然の帰結だ」と結論付けています。

デフレ・スパイラルが起こるのは物価下落が賃金下落や失業を生み、それが人々の購買力を削り、結果として物価下落の要求になるからです。この円環を断ち切る知恵が必要です。ロボット・デフレは金融現象ではないので、アベノミクス的なアプローチは効果を生まないでしょう。

ちなみにロボット&人工知能への投資は米国だけではなく、中国も積極的だそうです。

引用終わり

三橋さんや藤井さんに代表される方々が仰られている財政支出の拡大で需要をつくり中間層の所得の拡大で内需主導型の成長、デフレからの脱却をはかるというビジョンには納得してるんですが、営利精神の行き過ぎがなんら咎められない条件下の世界ににおいてはデフレというのはやはり避けられないものなのでしょうか?
Posted by ろう at 2014年11月17日 00:29
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