新ブログ作成しました⇒当分期間当ブログと同時更新を続けますが、一定期間経過後、新ブログをメインで使用します

http://ameblo.jp/kattann2525

現在、評論家古谷経衡氏 倉山満氏等を中心とする言論人グループと係争中です。
横浜銀行 横浜若葉台支店 
店番号 387 普通預金口座番号 1258646
タカギカツトシ



多額の弁護士費用とかかりますので、どうか、もしよろしければご支援の方よろしくお願いしますm(_ _)m

2014年05月11日

藤井聡VS原田泰のリフレ理論、及び公共投資批判における論争・・・

 えー、早稲田大学教授の原田泰氏が、藤井聡さんのリフレ批判原稿に対する反論論文を掲載されたそうなので、今回は、その内容についての批判を何点か・・・。


[アベノミクス第二の矢]ついに暴かれた公共事業の効果
http://shuchi.php.co.jp/article/1916?

 とはいっても、論文の内容自体には、ほとんどなんら目新しいものは見られず、以前から存在する公共投資批判の焼き増しのような内容であったので、要点のみ紹介して、反論を中心にまとめたいと思います。

 原田氏は「日本のGDPは公共投資が減っても増加している」というタイトルの論文の中で、ケインズ政策の前提が崩れているとし、90年代以降公共事業の景気浮揚効果が小さくなっていると主張。その根拠として5つの論点を挙げています。

 第一に、建設国債を出して公共事業をするとそれをしない場合より金利が上がって、民間の投資を押しのけてしまうクラウディングアウトという現象

 第二に、金利が上がれば資本が流入して円高になる。円が上がれば輸出が減少して、公共事業の刺激効果を減殺するからである。これはマンデル=フレミング・モデルの効果

 第三に、 効果の小さい公共事業をすればそれだけ将来は貧しくなるという無駄な投資論

 第四に、国の借金が増えれば将来には増税が必要になるわけだから、そのためにいま貯蓄して将来の増税に備えるので消費が減るという現象

 第五に、公共事業が民間の建設投資を押し出してしまう効果である。建設クラウディング・アウト(仮)

 以下、これらの論点について、一つ一つ反論を行っていきたいと思います。

 まず第一のクラウディングアウトの問題、これについてはノーベル経済学賞を受賞したクルーグマンが現在の状況には当てはまらないとして明確に否定しています。

 (現在のような)ゼロ制約によって制約を受けている経済では、政府の支出は大きなプラスの乗数をもつ。したがって、政府が購入した財によって、他の民間の消費や投資が押し下げられること(クラウディングアウト)は起こらない。純粋に財政的な点から言っても、政府支出は採算がとれるだけではなく、お釣りがくる、ということを示す説得力のある議論がある。
http://blog.livedoor.jp/sowerberry/archives/37740074.html


 さらに、これまたノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツは「欧米先進国による財政引き締めは
景気後退をもたらす」という論説の中で、はっきりと

 長期金利がきわめて低いことから、今日「クラウディングアウト」の問題を持ち出す者は、まじめな経済学者のなかには1人もいない。
http://diamond.jp/articles/-/9044?page=2

と述べています。つまり、堂々とクラウディングアウトを根拠に公共投資の批判論を述べている原田泰氏はノーベル経済学者公認のふざけた経済学者なんですね。

 ちなみに、先のクルーグマンの論説は、非常に興味深くまた、重要な経済学と現実の経済に関係性に関する指摘をしており、経済学におけるいくつかの原則が「完全雇用に近い、かなり効率的な市場経済に関してはうまく当てはまる」が、しかし、「高い失業と、経済にとって望ましいレベルを超過した貯蓄――これは名目金利がゼロ下限にあるという事実によって証明されている――のために苦しむ経済には、ほとんど当てはまらないと言えるだろう。」と述べています。これは、いわゆる主流派の経済学やリフレ派の一派と、現在それらと対立関係にあるケインズ主義や国土強靭化のグループとの対立関係を理解する上で非常に重要な論点であるように思います。

 第二のマンデルフレミングに関しては、タイムラグの問題の問題を挙げ、緊縮策はすぐに経済に影響するが、為替による輸出の増加には時間が掛かる。 為替と純輸出の増加の関係は一直線ではなく。為替がマクロ経済モデルの予言通りに動くことは滅多に無い。 ということを指摘する論者も存在します。また、クラウディングアウトでの説明と同様、現在のように名目金利がゼロ下限にあり金利による調整に制約がかかる状況においては、財政政策の効果は大きくなるとも言われています。実際に、過去の日本でマンデルフレミングの影響で公共投資の効果がキャンセルアウトされたのか?という問題については過去の記事で何度か触れているので参照してもらえればと思います。

 第三の無駄な投資という論点で、原田氏は「効果の小さい公共事業をすればそれだけ将来は貧しくなる」と述べていますが、これまた先のクルーグマンの論説で「雇用されていない資源がたくさん存在し」ているような状況においては、「そのような資源を雇用すれば、トレードオフではなくて、誰にとっても利益になる、という時」があると説明し現在の超低金利の状況は、まさにその資源の活用が、誰にとっても利益になるような状況であると述べています。また「ゼロ制約によって制約を受けている経済では、政府の支出は大きなプラスの乗数を」もち、「純粋に財政的な点から言っても、政府支出は採算がとれるだけではなく、お釣りがくる、ということを示す説得力のある議論がある。」とも述べます。他にも論点はあるのですが、後で説明することにして次に行きましょう。

 第四の論点として、国の借金が増えれば将来には増税が必要になるわけだから、そのためにいま貯蓄して将来の増税に備えるので消費が減ると述べていますが、先に説明したように、「純粋に財政的な点から言っても、政府支出は採算がとれるだけではなく、お釣りがくる、ということを示す説得力のある議論が」ありますので、必ずしも国の借金問題は政府の公共投資に反対する有力な根拠とはなりえないのではないかと思います。単純に考えても、97年以降、日本が公共投資の額をほぼ一貫して減らし続けていた時期においても政府債務はひたすら膨らみ続けたという一点のみを持っても、必ずしも国の借金問題は、公共投資に対する決定的な反論とはなりえないでしょう。むしろ、公共投資による景気刺激は、単純な国の借金問題以外にも公共投資にの削減による景気の落ち込みや、それに伴う減収、さらにGDPが拡大しないという現象によって起こるGDP対政府債務残高の相対的な拡大等、様々な観点から、どの程度の公共投資の規模が適切であるか、総合的に判断すべきでしょう。

 また、これまたノーベル経済学賞を受賞したクルーグマンは『さっさと不況を終わらせろ』の中で、「流動性の罠の下での財政出動は“後世へのツケ”は残さない」と述べていますし、スティグリッツも「リカードの等価原理が財政政策のあらゆる景気拡大効果を無効化し、政府支出が必ずそれと同額の民間支出を締め出すという主張も、現代の影響ある論文がどんなに厳密に考えてもそれが明らかに正しくないことを示している。 」と主張しています。

 最後に第五の論点として民間建設需要の妨害建設が起こる建設クラウディング・アウト(仮)の問題ついてですが、これは、問題の考え方がまるで真逆であろうと思います。確かに、安倍政権誕生以降の建設投資需要の増加のみをみるなら、「公共事業が民間の建設投資を押し出してしまう効果」つまり、公共投資の増加に伴い、民間建設需要のリソースを圧迫しているかに見えますが、もう少し長期のロングスパンで見るなら、全く真逆の状況が確認できます。国土交通省の「建設業許可業者数調査の結果について」(http://www.mlit.go.jp/common/000999104.pdf)というレポートを確認すれば、明らかに近年の構造改革や「コンクリートから人へ」というスローガンのもとに行われた公共投資の削減によって大量の建設業者が倒産しその数が激減したことが確認できます。日本のように災害の多い国で大量の建設業者の数が10数年というスパンで3〜4割ほども減少すれば、一時的に建築投資の需要が増えた場合に建設業者の供給力不足が発生するのは当然でしょう。つまり、長期的に見るなら、現在の建設労働力のリソース不足の真の原因は公共投資の増加ではなく、むしろ、それまでに公共投資の削減であり、今の供給力不足や建設工事のコストの上昇は、それまでの間違った政策のツケでしかありません。

 このような状況で、供給リソースの不足を理由に公共投資の増加を控えるというのは、それまでの間違った、というより間違い続けた政策の継続であり、絶望的なまでに愚かな無反省であって、現在取るべき方策は、一定のコスト増を伴ってでも、必要に応じて、リソースそのものを「健全な方法で」拡大するための努力を行うことでしょう。

 最後に、そもそも論として、果たして本当に90年代以降、公共投資の乗数は減ったのか?という問題についても簡単に解説すると、「当時はバブル崩壊の影響で、民間企業がBS縮小していたわけですから、その影響を除いてしまっていいのか」という問題ああります。むしろ、見方によっては、この時期の公共投資の増加は一国のBS縮小を押しとどめていた効果があったのではないか?つまり、経済全体の縮小を防ぐという重要な役割を担っていたのではないかという問題です。果たして、このような重要な視点を欠いた状態で、目に見えやすい名目GDPの増減のみを持って公共投資の効果を論じるならば、ほぼ必然的に、国家経済の認識を見誤るのではないか?と私にはそのように思えます。

BjyZpzFCQAAtHrQ.jpg

BjyH4ELCEAAsDNP.png


↓大好評の倉山動画シリーズ第6弾アップしました!!



↓リフレハゲコンビの藤井論文にたいする反論の再反論です




ASREADに寄稿しました!!⇒『消費税増税の問題点について改めて考える』 http://asread.info/archives/611

↓応援よろしくお願いします(σ≧∀≦)σ


posted by 古谷経衡と倉山満による不当な言論弾圧を許さない市民の会 at 18:34 | 神奈川 ☁ | Comment(1) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
カツトシさんは経済はどんな本で勉強してますか?
Posted by はにわ at 2014年05月12日 08:39
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿が無いブログに表示されております。