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2014年03月02日

『NHKにようこそ!』(滝本竜彦 著)を読んで・・・〜陰謀論と、ルサンチマンと、負け犬精神について〜

 先日、まとめて注文した滝本竜彦の本が届きました。早速、昔読んだ『NHKにようこそ!』と『超人計画』を読んでいるんですけど面白いですね。鬼才です、マジで、「平成の太宰治」いや、「平成の坂口安吾」と言っても過言ではないのでないでしょうか!!

 全体のレビューは、まあおいおい書くとして、『NHKにようこそ!』の序文の陰謀論に関する記述が面白かったので、少し解説してみたいと思います。

 この世には、「陰謀」が存在する。
 しかし、他人の口からまことしやかに語られる陰謀は、九十九パーセント以上の確率で、ただの妄想、もしくは意図的な大嘘に過ぎない。
 本屋に行けばよく目にする「日本経済をダメにしたユダヤの大陰謀!」「宇宙人との密約を隠すCIAの超陰謀!」などという本も、すべてはつまらない単なる妄想である。
 だが―
 それでも我々人類は「陰謀」が大好きだ。
 陰謀。
 その甘くせつない響きに、我々はどうしようもなく魅了されてしまうのである。
 たとえば「ユダヤ陰謀論」が作り出される過程を例にとって考えてみよう。
 ユダヤ陰謀論を書こうとしている人間は「どうして俺は貧乏なんだ?」「どうして生活が楽にならないんだ?」「どうして俺には彼女ができないんだ?」等々の、ひどいコンプレックスとルサンチマンを抱えている。彼の精神と肉体は、絶えず外部と内部からの圧迫に晒されている。
 そして鬱積する怨念、尽きることのない社会への憎悪。怒り。
 しかしそれらの怒りは、そのほとんどが自分自身のふがいなさに由来している。
 貧乏なのは、自分に金を稼ぐ能力がないためだし、彼女がいないのは、自分に魅力が無いからだ。だが、その事実を認めて自らの無能さを自覚する作業には、かなりの勇気を必要とする。人間ならば誰しも、自分の汚点を見つめたくはない。
 そこで陰謀論者は自らのふがいなさを外部に投影する。
 自らの外に、架空の「敵」を作り出してしまう。
 敵。
 僕らの敵。社会の敵。
 敵がどこかで悪い陰謀を繰り広げているおかげで、僕は幸福になれない。
 陰謀のおかげで、俺に彼女ができない。
 そう!悪いのは全部ユダヤ人だったのだ!
 ユダヤ人がどこかで悪だくみしてるから、俺は幸せになれないのだ!
 くそっ、ユダヤ人め!許さないぞ!
 ・・・まったく、ユダヤ人もいい迷惑である。
 すべての陰謀論者は、もっと現実を見つめるべきなのだ。
「敵」は外部に存在しない。「悪」は外部に存在しない。あなたがダメ人間なのは、すべてあなたにその責任がある。決してユダヤ人の陰謀ではないし、CIAの陰謀でもないし、当然のことながら、宇宙人の陰謀でもない。
 まずはそのことを、しっかりと肝に銘じて生きていくべきだろう。


 別に、誰しもが、自分の惨めさ、あるいは理想と現実のギャップを自分の外部に求めるというわけではないんですけどね、ただやはり、人間どこかで、「自分のこの惨めさの原因は自分の外部に存在するのではないか?」あるいは、「存在して欲しい!!」と願ってしまう弱さを心に抱えていて、そういう心の隙を陰謀論などは上手〜く満たしてくれるわけです。藤井厳喜さんは『這い上がれない未来』という本の中で、このような陰謀論あるいは自己啓発本や成功本に引っかかってしまう人間の心理を次のように解説しています。

 「陰謀論」の本は、前記した「競馬必勝本」「パチンコ必勝本」と同じである。あなたは負けが込んだとき、こういう本を読み、慰めにしているのである。
この手の本で、あなたはいままで知らなかった「必勝法」を知る。
「まさか、そんな方法があったのか」と思って驚く。そして次に「そうか、これを知らなかったからオレは負けたのか」と、負けたのが自分のせいではないことを知って安心する。
人間は、誰しも自分の失敗や不幸を自分のせいにはしたくない。だから、勝つ方法を知らなかった、成功する方法を知らなかったと思わせてくれる本は、下流には大切な愛読書になる。(中略)
このように見てくれば、「下流マインド」の共通性がよくわかるだろう。それは、物事をけっして自分のアタマで考えない。代償行為で満足する。いつも、何らかの言い訳を探しているということだ。


 実は、このような心理状態に関して、私は物凄く理解できるのです。このブログでも何度か書いているのですが、私はかつて大学生時代に自己啓発セミナーに通っていたことがありました。そこでは、いい年してやたらテンションが高くてノリノリの講師の人が、人生の成功法則なるものを説いてくれました。ある人は「こんな素晴らしいお話を聞けて私は幸運です!!」と語り、また別の人は「こんな素晴らしい話を聞けない普通の人たちは可愛そうだ!!」と世間に同情してみせます。そして、大学生、たしか当時18歳だった私に対して「こんな素晴らしい話を、こんなに若い時期に聞けて、君は実に幸運だね!!」と語りかけられたりもしました。

 彼らは、明らかに洗脳されていましたが、別に無理やり洗脳されているようでもなく、むしろ自ら進んで洗脳されているようでしたし、洗脳されることに快感を感じているようでもありました。

 彼らは、今までの自分たちの人生が思ったようにいかなかったのは、「この成功法則を知らなかったからだ!!」と考えていたようでしたし、また同時に「こんな素晴らしい教えを知れたからには、今後の自分たちの人生はきっと上手くいく!!」と明るい希望に満ち溢れているようでもありました。

 それじゃあ、なんであなたたちはいつまでも、こんなところでくすぶって、仲間内で励まし合って「私たちは素晴らしいですね!!」「そうですね!!ハッピーですね!!」なんて言い合ってるんだ?と皮肉の一つも言いたくなりましたが、まあ、「幸せとは、自分のことを幸せだと思うこと、幸せだと感じることだ!!」という教えに感動して打ち震えている彼らに、その幸福感や、希望に満ち溢れたビジョンはただの幻想か錯覚なんじゃないですか?などと言ったところで無意味だったでしょう。

 あー、でもそんな中から一人だけ成功者も出ましたね。このブログでも過去に何度か紹介している池田貴将君は、なにやら『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』という本を出して20万部以上のベストセラーになったそうです。まあ、要は、自己啓発屋の弟子として、自己啓発屋になって成功したわけですが・・・

 まあ、教えそのものはほとんど下らなかったんですけど、色々と考えさせられることもありました。特に面白かったのが、結構普通に一流企業に就職した美人のOLさんとかも参加してたのが印象に残ってました。他にもサラリーマンや自営業として成功して結婚してるような人も結構いて、別に、人生の敗残者が救いを求めて駆け込んできたという印象はそれほどなかったですね。逆に言えば、「ああ、これだけ外から見て人生上手くいっているように見える人も、何かしら人生に疑問を持つものなのだな」と感じました。まあ、当たり前と言えば当たり前ですが・・・。

 しかし、未だに、自己啓発業界や、成功本、金持ち本業界は盛り上がってるみたいですね。一時は『ビジネス書大バカ事典』等の反自己啓発本などもブームになったので、自己啓発業界も下火になるのかな?とも思いましたが、未だに自己啓発本も売れているし、人によってはセミナーも好調なようです。まあ、このあたりはバカの壁というか、右翼の人間があまり左翼の書いた本を読まなかったり、左翼の人が右翼の人の書いた本を読まなかったりするのと同じで、自己啓発大好きな人は、反自己啓発本を読まないのかもしれないですね。おそらくは「自己啓発大好き!!○○先生の教えは素晴らしいです!!」となっている人にこそ読んで欲しいと思って、半自己啓発本を書いているのでしょうが、それが、「自己啓発とかくだらないよね?あんなのバカが読む本でしょ?」と、ある意味一番自己啓発の世界から一番縁がなさそうな人にばかり読まれているのだろうなと思うと、人間同士のコミュニケーションの難しさというか、溝の深さというものを感じさせられます。

 まあ、別にいいんですけどね。どんなに一時的に気分を盛り上げてくれるだけのほとんど無意味なセミナーに何十万、何百万も金を出して、「私はハッピーだああああ!!!!」と幸福感を満喫したければそれでいいし、もしかしたら中には先の池田君のように師匠の真似をして自己啓発本を出してヒットする人もいるかもしれないですし。それに、なかなか思い切った決断ができずに悩んでる人や、本当に精神が弱って、どうにもならなくなってるような人に、勇気を出して人生を一歩踏み出すきっかけを与えてくれるような可能性がないわけでもないですから、あるいは、私のように、ネット上でこうしていつまでもルサンチマン丸出しの社会論評や精神分析、あるいはエッセイなどを延々書き連ねているより、毎日「私は、いつでもハッピーだああああああああ!!!!」と騒ぎながら、明るく楽しく生きていった方がよほど健康だとも思いますし。

 ただ、まあ私としては、「自分のこの惨めさはどこか、自分の外部にあるのだ」とかいう幻想を抱いたり、あるいは、一時的にハイな気分を獲得するために何十万も金を払い続けるのは、ちょっとバカバカしいんじゃないか?とそんなふうに思うだけなんです。


ASREADに寄稿しました。都知事選の論評ですが、あえて田母神さんではなく、左派の家入氏に焦点を当てて分析を行いました!!こちらもよろしくお願いします!!⇒『なぜ、都知事選で家入一真は惨敗したのか?〜ネットリベラルと左翼の共通の陥穽について〜』http://asread.info/archives/482




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posted by 古谷経衡と倉山満による不当な言論弾圧を許さない市民の会 at 01:29 | 神奈川 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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