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2014年02月18日

宮台真司の愚民社会論批判・・・

 先日、宮台真司と大塚英志の「愚民社会」と題する対談を見たので、今回はその感想について書いてみようと思います(ちなみに、私自身は宮台真司のファンでもなんでもなく、同題の対談本は読んでおらず、かなり大雑把な批評になるのでご了承の程を・・・( ̄▽ ̄;))。

 基本的には、適当に好き勝手ベラベラ喋る感じの対談であまり中身の詰まったものではなかった(と少なくとも私にはそのように感じられました)ので、何を主張していたのかについて簡単にまとめると、現在の日本は近代化が済んでおらず、近代への努力を怠ってきたツケが、今この社会を襲っているということです。特に強調していたのが、旧来のムラ社会の集団の論理に縛られ、個としての自立的な思考能力を欠いた多くの田吾作的日本人が、現代の悲惨な状況を引き起こした、ということでした。

 たしかに、分かりやすい論理展開ではありますが、一方で、中野剛志さんや西部邁さんのような保守派の言論人の人たちの言説に普段から接している私としては大いに違和感を覚えました。はっきり言うと、この両者の論理は全く真逆の主張なのです。西部邁さんは、現代の日本を非常に近代主義的な国家であるとし、特に日本人の過剰適応的な特性は、元来ヨーロッパの知識階層が有していた近代化への懐疑を無視し、ひたすらに近代化へと突き進んでいった結果、近代国家の元祖である欧米を超えて近代主義的な傾向を有するに至ったのだと主張します。

 一方で、先に説明したように宮台真司は、現代の日本の問題を近代への努力を怠った、前近代的な日本人に原因を求めます。これについては、どちらが100%正しいと断言することは不可能です、当然ながら、日本には一部には、前近代的な傾向を残していますが、誰もが理解しているように近代主義的な技術開発の分野では欧米に並び、あるいは分野によっては欧米を凌駕しています。しかし、それでも、私は全体的な傾向としては、やはり日本は前近代的であるという考え方よりも、西部さんの言うように日本人は過剰適応によって、ある意味で欧米以上に近代主義的な国家となったのだという説が正しいのではないかと考えています。

 では、何故、宮台真司は、このようにいとも簡単に、日本の問題点を日本の前近代性に求め、それを断定することができるのでしょうか?こういった問題について中野剛志さんは『まともな日本再生会議』の中で非常に分かりやすい説明をしています。

 戦後すぐに丸山眞男を筆頭とした連中は、こう論じていた。日本が大東亜戦争などというバカげた戦争に突き進んだのは、日本には西洋みたいな近代合理主義、個人主義がないからだ。その理由は前近代的な農村共同体があって、大家族主義があるからだ。自立した個が育っていないからだ。この古い日本的なものをぶち壊せ。これが進歩主義といわれた戦後の左翼でしょう。第二次世界大戦前後の歴史はよく知らないけれども、私の理解では、戦争が始まって総力戦になったからファシズムのようなことになったにすぎません。実際には、むしろ日本の農村共同体が壊れかけたから、社会秩序が動揺して、戦争に進むことになったという面もあるわけです。昭和恐慌などで農村が破壊されて、農家の若者たちが、食えない。娘や妹が身売りされるのを見て、「この国を悪くしたのは誰か?財閥だ」となって、「軍隊に入って、社会を改革しよう!」というメンタリティに駆り立てられて、それが軍国主義的・全体主義的な動きにつながっていったという側面が強かったのでしょう。
 もし、前近代的な農村共同体が強固なものとしてあったのならば、全体主義のようなことはむしろ起きないはずなんです。全体主義は前近代ではなく、近代の現象です。しかし戦後の左翼はそこをうまいことをすり替え、マッカーサーたちの占領軍のロジックに乗っかった。左翼は反米的な立場のように見えるけれども、アメリカと同じロジックの上にいるんですね。(P133)


 Wikipediaで宮台真司の思想・活動・発言の欄をみると、「1990年代はリベラルを名乗っていたが、2000年代になると天皇主義に基づく思想を展開する。解放的関心の強烈な「左」と条理によって条理の限界を見極める「右」は論理的に両立可能、と主張する。」とありますが、結局、基本的な認識のあり方はいわゆる典型的な戦後左翼的な思想がベースになっているんですね。その戦後左翼的な認識を基本ベースに現代社会の問題を分析するとどうしても、先のような日本の前近代性が現代の日本の問題を引き起こしているというありきたりな認識になってしまうわけです。原子力問題に関して言えば、「原子力ムラという村社会の論理が、合理的、民主的な判断を狂わせている」というような認識、言説が典型でしょう。これなど、現代の問題を、そのまま先の戦後左翼的な認識の色眼鏡で覗いた結果の最たるものです。

 結局、赤い眼鏡で、世界を眺めれば、あらゆるモノが、そして世界自体が赤く見えるというわけです。

 また、このような、先入観や、その人物が思い描く主要なストーリーが、問題認識を歪ませるという例を宮台真司の師匠である小室直樹にも見ることができます。小室直樹は資本主義講座と題する講演(http://www.youtube.com/watch?v=u8GoJ7SDvB0)でおおよそ次のようなことを述べています。

 日本は、世界で唯一成功した社会主義の国である。しかし、現在は、その日本も経済的に苦境に陥っている。それは、日本の経済の社会主義的傾向が悪い方向に作用しているからだ。各産業について見てみればそれは明白、製造業のように積極的に競争させ、資本主義的な論理を優先させた分野は未だ競争力を保持し、逆に徹底的に保護し、社会主義的な論理を優先させた金融や農業といった分野は非常に弱ってしまっている、と。

 これなども、一見わかりやすいように思えますが、少し細かく検討してみると、次々に疑問が浮かんできます。たとえば、農業は、どうしても気候や土地面積といった日本固有の事情によって海外との競争で勝てなくなっているという面が強く、単純に社会主義的な論理を優先させて徹底的に保護してきたから農業は弱くなったという論理はあまりにも一面的、かつ短絡的です。実際、それほど広大な農地面積を必要とせず、しかも鮮度が非常に重要となる果物や野菜では、日本の作物の競争力が高いのです。

 それから、金融に関しても、アメリカの不動産バブルの崩壊に見るように、ハイリスクハイリターンで勝負するアメリカの金融ビジネスが優れているとは必ずしも断言できません。さらに、金融の分野は、国内の産業あらゆる産業に様々な影響を及ぼすことを考えると、やはり金融機関の採算性や金銭面から見た生産性のみで優劣を決めるのは間違っているでしょう。むしろ、国内の産業構造の中でどのような役割を果たすべきか?といった問や文脈の中でそのあり方は問われるべきでしょう。その意味では大変な世界的金融危機を引き起こす原因の一つを作ったアメリカの金融業が、日本の金融業より明らかに優れているというのは、物事を一面的に捉え過ぎであると言えます。

 さらに、そもそも論として、政府から保護された産業が弱くなっているのか、それとも国内の弱い産業分野を政府が積極的に保護しているのか、先の説明だけではわかりません。場合によりますが、私は、保護された産業が弱くなっていくというより、まず先に弱い産業を積極的に保護するという政策があるのだと考えるべきだと思います。

 それでは、なぜ小室直樹という非常に優れた学者であるはずの人物が、これほど簡単な論点を見落としてしまっているのでしょうか?それは、おそらく先ほど述べたように、先入観や色眼鏡の問題であると思います。つまり、戦後、社会主義のソ連は崩壊し、冷戦終結と同時に資本主義のアメリカが勝利しました。ここで、多くの人が、「社会主義はダメで資本主義は良いシステムなのだ!!、正しいのだ!!」と考えました。その多くの人びとが思った一般化された思い込みから、この優れた学者も逃れることができなかったのでしょう。このように、社会主義=悪 資本主義=善 という思い込みを基本認識に置き、その基本的な認識をベースにしながら、日本の社会主義的な傾向を見て取った結果として、先程のようなあまりにも短絡化されているように思える議論に飛びついてしまったのでしょう。

 このように、基本的な認識の枠組みというものは非常に重要なのです、それによって、同じ日本の社会問題を見ても、ある場合は、日本の近代の過剰に原因があると分析し、また別の場合には日本の前近代性が問題だという真逆の認識に陥ります。また、ある場合には、それは非常に優秀な学者や研究者をして、あまりにも単純で一面的な物の見方に落ち込ませるような危険性も秘めています。

 藤井聡さんは、この認識の枠組みを、常により良いものへと変化、あるいは洗練させていくことを解釈学的循環と読んでいますが、知的作業において、常にできる限り自分自身の認識の枠組みを客観的に把握し、さらにそれを柔軟に運用していくことは非常に重要であると思います。


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posted by 古谷経衡と倉山満による不当な言論弾圧を許さない市民の会 at 02:11 | 神奈川 | Comment(1) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TPPで農業関税削減を示唆

既得権者ざまあ

あとは農協解体・中野剛志を公職追放してね
Posted by 東電社員処刑 at 2014年02月18日 20:38
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