まず第一に、今回は、プランを提示しているのが橋下の側であるために、討論をする場合ほとんど橋下が一方的に不利になるという点です。つまり、国会でいえば、与党が橋下で、野党が藤井聡さんという状況ですね。少しでも国会中継や、国会中継の一部を編集した動画を見たことがある人であれば、国会質疑では与党に質問をする野党側が圧倒的に有利であることはご存知かと思います。つまり、これから大阪市民に都構想のメリットを説明して説得する必要があるのに、わざわざ不利にしかならないことをするわけで、一体に何がしたいのか分からん、というわけです。
それから、都構想にとって解決すると説明されている課題は非常に多義に渡っているワケですが、
http://oneosaka.jp/tokoso/
http://www.city.osaka.lg.jp/toshiseidokaikakushitsu/cmsfiles/contents/0000275/275299/shiryou3.pdf
大阪市を5つの特別区に分割することと何の関係があるのかさっぱりわからないということも指摘していました。単純に言って、成長戦略のための交通インフラを充実化させ、住民サービスも手厚くした上で、無駄をなくして財政を改善させるといっている時点で全く矛盾しているように思えるのですが、その他の解説を見ても、大阪市を特別区に分割することで何か改善できるようには全く思えません。
それから、最後に一つ指摘しておくと、橋下は、現在の自分の状況をあまり理解できていないんじゃないかとも思います。例えば、今回も例のごとくしきりに「対案を出せ!!」というお決まりの文句を連呼しているようですが、これは、漠然とした印象論と、所詮、実務の経験のない学者には具体的なプランの提示などできないのだ、というレッテル貼りのためには有効かもしれませんが、残念ながら、今回の住民投票は、その都構想で直接の影響を受ける大阪市民に意を問うワケです。
そうなった場合、藤井聡さんが、「今回の都構想がどれだけ大阪市民にとって不利益になるのか」という問題について説明して、それに対して橋下が「お前は文句ばかり言っている!!この都構想が大阪市民の不利益になるというのなら、対案を示せ!!」と連呼するという構図になるのですが、実際に損害を受ける大阪市民からしてみれば「何言ってるのこの人?」なるでしょう。
つまり、抽象的で漠然とした印象論を中心とした議論では、「対案を出せ!!」⇒「具体的な代替案も出せないくせに偉そうに批判するな!!」などという滅茶苦茶な論理も通用するかもしれませんが、現実の実行段階においては、唯一「今回の大阪都構想は住民投票を行う大阪市民にとって有利なのか不利なのか?」という一点のみが問われているのであって、そこに「対案を出せ!!出せないなら文句を言うな!!」などという詭弁の入り込む余地は全く存在しないのです。
今回の問題はなかなか面白いので、今後も引き続きアレコレ解説していきたいと思いますm(_ _)m
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