かつてオルテガは、『大衆の反逆』の中で、「大衆は偉大な人物になりそうな芽を全て摘んでおきながら、世の中には偉大な人物がいないと嘆いてみせる」というようなことを書いていましたが、現在の知的な世界で言えば、「真の知識人なんていないし、仮にいたとしても、そんな人間はまともに活躍の場を与えてもらえない」というような状況になっているのではないかと思います。
最近では、出版業界でも「そんな難解な本は売れない」という理由で、難解な内容の大著の出版は見送られるらしいですし、どんな状況では読者の方もお軽いハウツー本を読むか、もしくは、少し勉強熱心な奴なら岩波文庫の古臭い古典を買い漁ったりする。まあ、古典を読み込むのは素晴らしいことだと思うのだけど、もう少し中間に丁度いい難易度であって、かつ最新の情報や理論について触れられている本があった方が良いに決まっている。
一方で、実学や実践性を過度に求めたり、拝金主義的な世界観のもと、成功した実業家を神のごとく崇めるような気味の悪い風潮もあって、そういう中でホリエモンとか家入とか孫正義とか与沢翼みたいなのも出てくる。
何か、すぐに金儲けに役立ちそうな知識が素晴らしいもののように捉えられ、一方で、もっと基礎的な歴史観や思想哲学などが軽視される中で、市場原理主義経済学だとか、リフレ派みたいなどうしようもない学問とは到底言えないようなゴミ学問が浸透してくる・・・。本来、社会の土台となるべき思想や知識の根本の部分にまでヘドロのようなものに侵されて、気づいたときには、もう自分で何かを立て直すことが不可能なほどに骨格がスカスカになっている。
ヤバい!!もう、どうしようもない (´д゚`ll)
そういう危機感から、ますます、今この状況をなんとかしてくれそうな知識や技能を求めて、さらなる悪循環にはまりこんでいく。
せいぜい思慮深い人間に出来るのは、「やはり、最初の軽薄さや危機感のなさこそが問題だったのだなぁ(ーー*) ン-...」などと考えながら、「あるいは、フンこんなものあまりにも近視眼的で、欲にまみれて、あまりにも軽率に過ぎたアイツ等の自業自得さ!!」などと思いながら、ズブズブと悪循環の沼の奥底へと沈みこんでいくことぐらいなのかもしれないですね・・・
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