5月28日に行われた衆議院予算委員会の集団的自衛権に関する質疑で、安倍首相が「イラク戦争の原因は大量破壊兵器が無かったことを証明できないイラクが問題」というような発言をしました。これは集団的自衛権を巡る民主党議員の「イラク戦争のときに日本は間違った情報で判断した」というような質問に対する安倍首相の返答です。
イラク戦争に関してはアメリカやイギリスも過ちを認めているのですが、日本の首相がここまで言い切ってしまうのは色々な意味で凄いと私は思います。安倍首相は過去にも類似するような発言をしており、「イラク戦争は大量破壊兵器が無かったことを証明できなかったイラクが悪い」と本気で考えているようです。ここまで酷いと、彼に何も言う必要は無いかもしれませんね・・・(苦笑)。
☆安倍総理、集団的自衛権集中審議 民主党岡田議員 2014/5/28 予算委員会 part3
岡田議員:
例えば、イラク戦争のときにアメリカの説明を鵜呑みにして日本はあのときに自衛隊を出したわけです。後から考えるとですね、検証なしに同調していたことが明らかになったと思います。そうなると、日本が自ら国際法上正当なものだと確認できるのか。そのときにハッキリと日本は言う事が出来るのか?と思うのですよ。いかがです?
安倍首相:
前提として、日本が自衛隊を出したのは戦闘が終わった後、 いわばイラクという国の再構築のためにサマワに自衛隊を派遣したわけでございまして、言わば戦闘行動に参加したわけではありません。
〜省略〜
で、あの際にもですね、累次にわたる、言わば国連決議に違反をしたのはイラクでありまして、 そして大量破壊兵器が無いことを証明できるチャンスがあるにも関わらず、 それを証明しなかったのはイラクであったということは申し上げておきたい。こう思うわけであります。
安倍さんは、冤罪事件でも「無実を証明できなかった冤罪被害者が悪い!!」と主張するんですかね?
そんなことを言うのなら、是非ともパソナや竹中との黒い関係、あるいは、各種の労働法や天下りに関する法律の改正に関して、「パソナへの利益誘導ではない」ということを見事証明してみて欲しいと思います。
しかし、当のアメリカやイギリスですら、大量破壊兵器は無かったと認めているにも関わらず、日本の首相が「大量破壊兵器を持っていないことを証明できなかったイラクが悪い」なんてはっきり国会の答弁で言っちゃってるんですからねぇ・・・ある意味アメリカの政治家以上に親米的ですよね。やっぱり安倍さんの言う国益を守る云々ってアメリカの国益のことなんですかねヽ(*゜▽。*)ノ?????
でも、なんというか、この発言って如何にも筋が悪いというか、あまり頭の良い人の発言には思えないですよね。こちらのブログの過去記事のコメントで書かれていたのですが、以前福田和也が、安倍さんに関して次のような指摘をしたことがあるそうです。
あの家に生まれて、成蹊大卒というのが気になる。普通に家庭に育った人が成蹊大と言うのは何の問題もない。しかし安倍の家は祖父が岸信介、親父が安倍晋太郎という家庭に生まれ育っている。あらゆる学校にコネが効くだろうし、勉強に対するバックアップも申し分ないものだったろう。それが東大にいけずに成蹊大というのは地頭が悪いのではないか?
でも、なんかコレわかる気がするんですよね。このブログで何度も指摘しているように、安倍さんが大好きな浜田参与とか竹中の発言って、別に特別な専門知識がなくても、直感的に「なんか、おかしいぞ」と気付けますし、少し頭を使ったり、実際のデータを調べてみれば、具体的に発言の矛盾や間違っている点に気付けるワケじゃないですか。特に、安倍さんの立場なら、いちいち自分で調べなくても、「○○のデータを持ってきてくれ」とか「当時の××の発言を調べてくれ」って一言言えば全部データを持ってきてくれる。そういうことすらしないというのは、もう頭が良くないというのもあるかもしれませんけど、そもそも、あまり複雑で難しいことを考えるのが嫌なんじゃないかと。
だから、色んな人が色んな意見を言ってるのに対して、「そうですね、そうですね」などと適当に聞いているふりをしながら、結局、とりあえず大好きな竹中とか浜田の言うことを聞いてしまう。なんというか、これは推測に過ぎないのですが、西部さんが一年も安倍さんのために勉強会まで開いて応援していたにも関わらず、現在「安倍さんとは、美味しい食事の席で同席する以上の関係にはなりたくない」というようなことを言っているのは、そのように、「ああ、安倍さんは他人の話をうんうん言って聞いてるように見えるが、実際には何も真剣には聞いていないのだな」なんてことを感じ取ったのではないでしょうか?
しかし、福田和也の指摘を聞いてみると、ますます安倍首相を保守の星として祭り上げていた保守論壇の虚しさを感じずにはいられませんね。安保改正をやり遂げた偉大な政治家岸信介の孫として、保守の星として祭り上げた人物は、実際にはただの政治家一家の落ちこぼれ息子に過ぎなかったと・・・。
でも、ここ一年でやってきたことを客観的に見れば、どこまでも凡庸な政治家の一人に過ぎないことは明らかじゃないですか。「民主党政権があれだけ酷かったのに、ここまで政治をまともにしてくれた安倍さんは偉い!!」なんて言う人もいますけど、その意見は全く間違ってると思いますよ。だって、民主党政権が酷くて日本国中の有権者がうんざりしたからこそ政権奪取が出来たのですから、その時点で、それまで民主党がやってきたことと逆側に舵を切ることははっきり言って難しいことではない。だって、「民主党がやったことと逆のことをやってくれ!!」と思って有権者は投票したんですから。
「安倍政権は敵だらけだ!!」なんてことを言う人もいますが、それもどうかと思います。確かに未だに一部マスコミ等々では、憲法改正に反対する根強い声があることは事実ですが、一方で、やはり中国の驚異などもあって、一〇年前や二〇年前と比べれば格段に国民の防衛に対する意識は変化している。それから、アベノミクス第一の矢、第二の矢は別に普通の一般的な教科書通りの経済政策ですし、第三の矢の成長戦略は明らかに九〇年代以降ずーっと続けてきた構造改革の延長でしかない。仮に、政治にも慣性の法則のようなものが働くとするなら、はっきり言って、この成長戦略はそのまで進めてきたことを惰性で続けているのに過ぎない。まあ、もっとも安倍首相はそれをさらに加速させると宣言しているワケですが。
一部の企業への露骨な利益誘導、パソナとの黒い繋がり、とんちんかんな国会答弁、TPP交渉における明確な公約違反や対米二国間協議における圧倒的惨敗、もうすでに安倍批判さらに言えば、安倍降ろしでもして良いほどの十分な材料が集まっているように思うのですが、それでもまだ安倍支持者は「安倍しかいない!!」「他に誰がいるんだ?!」と言い続けるんですかね?別に、言い続けても構いませんが、せめて一つくらい安倍政権を積極的に支持できるような材料を提示して欲しいものです。
最後に東田剛さんのメルマガでのこんなコメントで締めたいと思います。
「でも、安倍さんしかいない!」
あ、そう。
じゃあ、日本は、終わりだね。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/05/28/korekiyo-98/
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