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2013年09月22日

法人税減税の問題点を考える

 今回は、現在議論されている法人税減税の問題について考えてみたい。特に、消費税増税の議論の中で、消費税増税による景気悪化の補償として法人税減税が検討されているというが、果たして現在の日本の状況下で法人税減税は有効な景気浮揚効果をもたらすであろうか?仮に法人税減税にさして景気浮揚効果がないとするなら現在の消費税増税と法人税減税のセットは最悪の景気押し下げ効果をもたらすことになる。

 法人税減税の問題点に関しては中野剛志さんが『日経ヴェリタス』(2010年6月27日付、第120号、日本経済新聞社)に書いた「法人税減税は究極のバラマキ」と題した記事で非常に説得力のある説明を行っている。

@「国際競争力への影響は、法人税に社会保険料を加味した『公的負担』でみるべきだ。」

A「公的負担は自動車、電機、情報サービスいずれの産業でも日本より独仏の方が重い。英米の自動車、電機産業の公的負担は日本より軽いが、国際競争力は弱い。米国の情報サービス業は競争力は強いが、その公的負担は日本より重い。(中略)つまり、日本企業の公的負担は欧米より重いとは言えず、公的負担の軽さと競争力とが一致しているとも言えない。」

B「税務会計学の権威である富岡幸雄氏によれば、法人税は課税ベースの侵蝕化(徴税漏れ)が著しく、特に大企業の実際の負担率は法定税率よりはるかに低い。」

C「02〜06年の日本経済は輸出主導で景気が回復したが、雇用者報酬は上がらず、デフレを脱却できなかった。国際競争力を強化しても国民は豊かにならないのだ。(中略)そもそも日本の輸出は国内総生産(GDP)の2割にも満たない。輸出の拡大で経済全体を引っ張ろうとするより、8割以上を占める内需の拡大を重視した方が合理的だ。法人税減税はその内需を逆に縮小させる公算が大きい。なぜなら今の日本経済は、需要不足でマネーが投資に向かわない貯蓄超過(カネ余り)だからだ。しかもその過剰な貯蓄は、もっぱら法人部門にある。法人部門にカネはあっても投資先がないというのが、デフレ不況の問題の本質だ。需要のない中での法人税減税は、この法人部門の貯蓄をさらに増やすだけで国内投資を促進しない。むしろ、減税分だけ政府支出(公需)は減らざるを得ないから、経済全体の需要はより縮小する。(中略)政策効果のある使途に限定せず、予算を一律に配分する政策を『バラマキ』という。(中略)法人税減税こそ究極のバラマキだ。」

「結局、『競争力強化による経済成長のための法人税減税』という政策論は、様々な角度から検証すると、ほとんど系統的に間違っていると言わざるを得ない。」(一部抜粋)


 まとめると、まず国際競争力への影響は法人税に限定せず、法人税に社会保険料を加味した『公的負担』でみるべき。公的負担で見ると必ずしも日本企業の公的負担は欧米より重いとはいえず、同時に公的負担と競争力は一致しない。法人税は減税してもデフレの状況下では国内投資に回さず内部留保に回す可能性が高い、一方で法人税減税による税の減収の分だけ政府支出は抑制せざるを得ないため、経済全体の需要は縮小する。ということになる。

 非常に優れた考察だと思うが、俺なりに補足したい論点が一つある。まず、そもそもなぜ法人税減税が企業の内部留保を増やすのか?という問題である。

 これは、あまり触れられない点であるが、法人税減税は企業の内部留保にお金を回すことのインセンティブを高めるのである。物事をわかりやすくするために非常に単純化した説明を行うと、例えば、法人税が30%であれば、企業の内部留保に回したうち3割が税金で取られることになるが、一方で法人税が80%の場合であれば、企業が内部留保に回したお金のうち8割が税金で取られることになる。相対的な比較で見た場合、法人税が30%の場合であれば、経営陣は先々の事を考えできるだけ内部留保にお金を回しておこうと考えるかもしれないが、一方で法人税が80%の場合では8割も税金でお金を取られるくらいなら、むしろ将来の成長のために投資をしたり、優秀な人材を確保するため人件費を上げたり社員の待遇を改善したりしようとするだろう。

 つまり、非常に単純化して説明する場合、法人税は上げれば上げるほど企業の側からすると、投資や従業員の賃上げに対するインセンティブが高まり、逆に法人税を下げれば、企業はお金を溜め込もうとする。ちなみに、世界恐慌時のアメリカはデフレ不況脱却のためのニューディール政策では、様々な減税を行う一方で法人税は引き上げたというが、法人税を引き上げた理由は、他の分野での減税による減収の穴埋めであると同時に、このように法人税を増税することにより企業の側の投資や賃上げのインセンティブを高めるためだったのではないかと思われる。

 一般に、営利企業の目的は利益の最大化だととらわれがちであるが、これはあくまで個人的な側面から見た一面的なモノの見方に過ぎず、一方で社会的責任という側面から企業の目的や役割を考えるなら、雇用の創出、新技術や新しいサービスの開発提供、従業員の生活の保証等々様々な存在意義がある。

 そのような多面的な捉え方をするのであれば、やはりデフレ不況という困難な時期にあっては、企業の税引き後利益の最大化を目的とする法人税減税よりも、企業の投資や賃上げといった社会的役割を担うことのインセンティブを高める法人税引き上げ(それが難しければ、せめて法人税はそのままにする)という選択こそ正しい方策であるのではないだろうか?



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posted by 古谷経衡と倉山満による不当な言論弾圧を許さない市民の会 at 17:22 | 神奈川 ☁ | Comment(5) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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